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井川が夢への“第一歩”…日米野球・第3戦先発へ

これが夢への“第一歩”。5日に開幕する日米野球を翌日に控え、阪神・井川慶投手(25)が4日、東京ドームで練習に参加。7日の第3戦(東京D)先発が決定し、「抑えることを目指す」と宣言した。メジャーへの夢を抱く左腕は、好投を手土産に、今オフにも将来的な移籍の意向を球団へ伝える方向だ。

 力を試し、そして必ず抑える。夢への一歩を刻むべく、井川が並々ならぬ決意で、メジャー相手のマウンドに上がる。「とにかく抑えることを目指して頑張ります。対戦したい打者? みんなすごい打者ですよ」
 5日に開幕する日米野球を前に、この日は練習に参加。7日の第3戦(東京D)先発が決まった虎のエースは、不敵な笑みを浮かべた。
 前回02年の登板では、勝ち投手にこそなったが、2発を浴びるなど5回6失点。今回は2年間の成長を証明するとともに、メジャーへのスタートでもある。
 今シリーズを前に、自身のホームページでも「自分もその舞台(メジャー)に立つことが夢」「今回は自分にとって大切な試合」と書いている。FA取得は早くて09年中だが、ポスティングなどの可能性はある。阪神球団へ将来的な移籍希望を伝えることについて、この日は、「弁護士に任せているんで」と明言を避けたが、今オフにも、意思を伝えていく方向だ。
 そのためにも、今回の舞台で結果を残すことが何より大事。すでに先日、福岡で肩、ひじの検査を行い、万全な体勢を整える左腕に、球場に現れたMLB関係者も熱い視線を送った。
 マリナーズのテッド・ハイド太平洋地区担当スカウト部長が「もし来たいというなら歓迎だ。通用する。ただ彼は右打者には強いが、左に弱さがあるところが課題かな」と話せば、元西武で現ESPN解説者のオレステス・デストラーデ氏も「三振を取れる投手で、グラビン(メッツ)に似ている」と太鼓判。両者とも「でも彼はまだでしょ」と、移籍可能な時期を待っている状態だ。
 「楽しみです。持てる力をすべて使って、納得する結果を出したい」。14日の第8戦も先発予定の25歳。いつかは…の夢を、黄金の左腕で手繰り寄せる。